夕立

まぁ、日記。
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旅の途中で 小話
あまりに本編が暗いので脱線です。



題して:エアリアス家の子供は正直者


「お兄さんーー!」
「――ぁあ、どうした?」
「もらったの!」
 そう言って、誇らしげに花を突きつけてくる少女。
「ぁあ、そうか」
「うん!」
 行動の一つひとつの意味がいまいち理解できない。遠めに除く兵の気配が笑っているのは感じる。
 自分が子供の時なら、この花の名も学名も種類も生息地も言えただろう。しかし、目の前の少女はそんなことをまったく考えていないようで、ただ、きれいだと言う。
 もし、リール(あれ)を小さくするなら、こんな感じかと、ひとりで思っている。



 その娘は、すぐに見つかった。
「何をしている?」
「ふぇ?」
 話に聞いたとおり、髪を二つに結わえた明るい娘。
 柱の後ろに回って、隠れているつもりなのかも知れないが、残念ながら反対方向からきたので意味がない。
 だが、真剣に扉を見つめている。誰か出てくるのだろうか?
「私ウィア! ウィエア・アンダーニーファ! ……おじさん、だぁれ?」
 おじさん。この地位に就いてから、就く前から、そんな不遜なことを言う人間は早々いない。
「……教育は行き届いているようだな。さすが、あの娘の血縁というだけはあるか」
「リディを知ってるの?」
「ああ、知っているよ。ウィア。私はカルバード、バートでかまわないよ」
「おじさん!」
 話を聞いていないのだろうか……?
「あのねっ! 今ウィアね」
 と言って話し始めた少女が再び柱の影に隠れる。はっと気がついたのか自分の袖も引く。
「なんだい?」
「しー! 見つかるの!」
 指差した先に……ぁあ、なるほど。サボり常習犯がいる。おそらくこちらの様子は見えているのだろうが……
「かくれんぼ!」
「なるほど」
 暇人にはうってつけの仕事だな。



「王子〜なんですか〜?」
「ほら、来たぞ」
「わーい!」
「ぐぇっ!?」
 セイジュは、自分の足にがしっとしがみついて来た物体を見つめた。
「……王子、これは?」
「リールの従妹だ」
「……へぇ……」
「さぁウィア、こいつが、遊んでくれるぞ」
「うん!」
 俺が遊び相手っすか……



「あなたっ! 私の人形を見ませんでした!?」
「フレアイラ、せめて人前では名前で呼んであげなさい」
| 歌夜 | 気の向くまま創作or写真 | 22:21 | comments(0) | - |
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